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BE ストレージレイヤーのベンチマークツール

目的​

benchmark_tool は、Apache Doris の BE ストレージレイヤー(segment や page など)の性能をテストします。入力データから指定されたオブジェクトを構築し、google benchmark を使用して性能テストを実行します。

コンパイル​

  1. Doris 本体をコンパイルできる環境を用意します。参考としてコンパイルとデプロイを参照してください。
  2. Doris リポジトリで run-be-ut.sh を実行します。
  3. コンパイルされた実行ファイルは ./be/ut_build_ASAN/test/tools/benchmark_tool にあります。

使用方法​

共通パラメータ​

パラメータ説明デフォルト
--operationテストの種類。詳細は以下のシナリオを参照してください。なし(必須)
--column_typeセグメントのテーブルスキーマにおける列の型。int、char、varchar、string をサポートします。int,varchar
--rows_numberデータの行数。10000
--iterationsテストの反復回数。0 を指定すると benchmark が自動的に決定します。10
--input_fileファイルからデータを読み込む場合のデータファイルのパス。なし

型ごとの長さに関する規則:

型長さ
char8
varchar最大値
string最大値

ランダムなデータセットの生成規則:

型規則
int[1, 1000000] の範囲でランダムに生成
char長さは [1, 8] の範囲でランダム、文字には英字の大文字と小文字を使用
varchar長さは [1, 128] の範囲でランダム、文字には英字の大文字と小文字を使用
string長さは [1, 100000] の範囲でランダム、文字には英字の大文字と小文字を使用

テストシナリオ一覧​

シナリオコマンド
ランダムなデータセットを使用したセグメント読み取りテスト./benchmark_tool --operation=SegmentScan --column_type=int,varchar --rows_number=10000 --iterations=0
ランダムなデータセットを使用したセグメント書き込みテスト./benchmark_tool --operation=SegmentWrite
ファイルから読み込んだデータセットを使用したセグメント読み取りテスト./benchmark_tool --operation=SegmentScanByFile --input_file=./sample.dat
ファイルから読み込んだデータセットを使用したセグメント書き込みテスト./benchmark_tool --operation=SegmentWriteByFile --input_file=./sample.dat
ランダムなデータセットを使用したページの辞書エンコーディングテスト./benchmark_tool --operation=BinaryDictPageEncode --rows_number=10000 --iterations=0
ランダムなデータセットを使用したページの辞書デコーディングテスト./benchmark_tool --operation=BinaryDictPageDecode

ランダムに生成したデータセットを使用したセグメント読み取りテスト​

まずデータセットを使用して segment ファイルを書き込み、次に segment 全体のスキャンにかかる時間を測定します。

./benchmark_tool --operation=SegmentScan --column_type=int,varchar --rows_number=10000 --iterations=0

ランダムに生成したデータセットを使用したセグメント書き込みテスト​

データセットを segment に追加してディスクに書き込む処理にかかる時間を測定します。

./benchmark_tool --operation=SegmentWrite

ファイルから読み込んだデータセットを使用したセグメント読み取りテスト​

./benchmark_tool --operation=SegmentScanByFile --input_file=./sample.dat

input_file は読み込むデータセットのファイルです。ファイルの先頭行でテーブルスキーマを定義し、以降はデータを一行ずつ記述します。列は , で区切ります。

int,char,varchar
123,hello,world
321,good,bye

サポートされる型は、ここでも int、char、varchar、string です。char 型のデータは長さ 8 を超えることができません。

ファイルから読み込んだデータセットを使用したセグメント書き込みテスト​

./benchmark_tool --operation=SegmentWriteByFile --input_file=./sample.dat

ランダムに生成したデータセットを使用したページの辞書エンコーディングテスト​

./benchmark_tool --operation=BinaryDictPageEncode --rows_number=10000 --iterations=0

varchar 値を長さ [1, 8] の範囲でランダムに生成し、エンコーディングにかかる時間を測定します。

ランダムに生成したデータセットを使用したページの辞書デコーディングテスト​

./benchmark_tool --operation=BinaryDictPageDecode

varchar 値を長さ [1, 8] の範囲でランダムに生成してエンコードし、デコーディングにかかる時間を測定します。

カスタムテスト​

独自の関数を使って性能テストを実行できます。実装は /be/test/tools/benchmark_tool.cpp にあります。

1. テスト関数を作成する​

void custom_run_plus() {
int p = 100000;
int q = 0;
while (p--) {
q++;
if (UNLIKELY(q == 1024)) q = 0;
}
}
void custom_run_mod() {
int p = 100000;
int q = 0;
while (p--) {
q++;
if (q %= 1024) q = 0;
}
}

2. CustomBenchmark を登録する​

benchmarks.emplace_back(
new doris::CustomBenchmark("custom_run_plus", 0,
custom_init, custom_run_plus));
benchmarks.emplace_back(
new doris::CustomBenchmark("custom_run_mod", 0,
custom_init, custom_run_mod));

ここで、init は各テスト回の初期化処理です(経過時間には含まれません)。オブジェクトを初期化する必要がある場合は、CustomBenchmark の派生クラスで実装します。

3. 実行結果の例​

2021-08-30T10:29:35+08:00
Running ./benchmark_tool
Run on (96 X 3100.75 MHz CPU s)
CPU Caches:
L1 Data 32 KiB (x48)
L1 Instruction 32 KiB (x48)
L2 Unified 1024 KiB (x48)
L3 Unified 33792 KiB (x2)
Load Average: 0.55, 0.53, 0.39
----------------------------------------------------------
Benchmark Time CPU Iterations
----------------------------------------------------------
custom_run_plus 0.812 ms 0.812 ms 861
custom_run_mod 1.30 ms 1.30 ms 539

FAQ​

Q: benchmark_tool の実行ファイルが見つからない場合は?

まず run-be-ut.sh を実行して、BE の単体テストをすべてビルドしてください。実行ファイルは ./be/ut_build_ASAN/test/tools/benchmark_tool に出力されます。

Q: カスタムテストの結果が予想と一致しない場合は?

custom_init にテスト対象関数のロジックが含まれていないこと、また各 custom_run_* 関数の本体がオプティマイザによって除去されない程度に十分な処理を行っていることを確認してください。